社会人の学び直しについて
社会人の学び直しについて考える
皆さんもお気づきかと思いますが「社会人の学び直し」という言葉が最近よくメディア等で聞かれるようになってきました。これはある程度経験のある社会人が、なんらかのスキルや資格を得るために再度学び直すというものです。
この社会人の学び直しが重要になってきた背景には何があるのでしょうか❔一番の要因には『仕事人生の長期化』があげられると思います。平均年齢が飛躍的に伸びて、年金受給年齢が70歳になるのがほぼ確実ですから、多くの方が70歳まで働くことが当たり前の時代になるでしょう。
従来では、若い頃や40代くらいまでに蓄えてきた知識や経験を生かして、がむしゃらに頑張れば定年の60歳まで生き延びることはなんとか可能でした。ところが70歳まで働くとなると、さらにあと10年あり、蓄えてきた知識や経験が陳腐化され生かされなくなるのです。
また、最近ではプログラミング学習が小学校から義務化され、そうして育ってきた人材が社会にはいってくる時代が目の前にきています。そうするとそのような人と伍してしていくには、社会人経験者も年下の若手社員に負けない為にも学び直すことが必須となります。
もう一つの背景としては、以前のように『ひとつの会社で滅私奉公して、長時間残業で頑張る』という働き方は時代も求めていませんし、企業からも評価されなくなってきました。全ての産業においてそうですが、とくにサービス業においては、時間に関係なく新しい価値やサービスを創造することの方が大切になってきたのです。
このような変化にすでに気づいている人は、資格の勉強をしたり社外研修にいったりして自分のキャリアやスキル、人間性を磨いて高めようといています。一方「目の前の仕事をきちんとやればいい」という方も多くいます。これはこれで一つの考え方だとは思いますが、前述したように、いつかの時点で学び直さなければ、なかなか70歳までビジネスマンとして生き延びることはできなくなるでしょう。
慣れた仕事を漫然とこなしているのは楽なのですが、そのようにして過ごしていると、どんどん周りからおいていかれます。そうならないうちに、学び直しの為の第一歩を踏み出しましょう。
ただ、一口に学び直しといっても、社会人の学び直しはなかなか難しいものがあります。何を学べばいいかその答えは自分自身しかわからないからです。また、どのくらいの費用を自分に投資するかというお金の問題もあります。
その為何を学んでいいかわからず、やみくもに不必要な資格に走ったりというような方がいるのも事実です。学び迷子という言葉もあります。
一番いいのは、仕事に直結しなくても自分に興味や関心のあることや知的好奇心を満足させられるようなことをまずは手始めに取り組むのがいいと思います。そうすると自分でも勉強しますし、のちにそれらが身を助けてくれることになるかもしれないですからね。
肩の力を抜いて、面白いことに取り組んでみてください。そうすればきっと良い出合いがあると思います。