何としても二階に上がりたい。 この熱意がハシゴを思いつかす!
何としても二階に上がりたい。この熱意がハシゴを思いつかす!
この言葉は松下幸之助が著書『道をひらく』の中で述べています。知識や才能よりも、強い熱意さえあれば、できないと思えるようなことでも創意工夫と行動力で成し遂げてしまうというものです。先ずは頭で可能性をあれこれ考えるより、なんとしてでもやり遂げるという情熱と使命感が必要なのだ。才能がハシゴをつくるのではない、やはり熱意であると言っています。
では熱意とは、そもそもどうしたら持てるものなのか。
2017年に企業を対象にアメリカのギャラップ社が行った従業員エンゲージメント国際比較調査によれば、日本は熱意溢れる社員の比率が6%にとどまり、139ヵ国中なんと132位の世界最低クラスでした。
日本人が仕事に対する熱意を失った要因はなんでしょうか?
おそらくそれは、やりたい仕事と現状の仕事のミスマッチが原因の一つだと思われます。
よほど専門的な仕事でない限り、配属先で好きな仕事につける人は限られています。『どんな仕事にも意義がある』と言われてもなかなか納得できません。
しかしそれでも松下幸之助は与えられた職務に打ちこむことが大切だと説いています。なぜなら、その熱意ある姿勢が周囲の共感を呼ぶのだという。
確かに頑張る人を応援したくなるのは人間の自然な感情ですよね。
『熱意』とは個人の心の中に湧き上がってくるものだが、その根底には人同士の心の通い合いがあることを松下幸之助は強調していた。愚直に頑張っていれば、共感したり応援したりしてくれる人が増えてくる。そうすれば大きな困難にも立ち向かえる…そうはいってもなかなか気持ちが熱くなれるものではない
という方がほとんどでしょう。
でもまずは小さなことから頑張ってみましょう。時間はかかるかもしれないが、きっと誰かが見ているはずです。
共感してくれる人が一人でもできれば、やる気も高まり、そこから新たな熱意が生まれてくると信じたいものです。