幅広い対応力を武器に|地域の暮らしを守るライフラインをつないでいく|能美市|サンコーエンジニアリング
住宅から大型施設まで
ひと目見ただけでは分からない。なぜなら、普段は壁の中や床下に隠れているから。ただ、私たちが快適に暮らしていくためには決して欠かせない―。それが空調・衛生・電気などを制御・供給するための建築設備である。
能美市に拠点を置くサンコーエンジニアリングは、まさに縁の下の力持ちとなるライフラインの設計・施工・メンテナンスを担っている。会社設立から30年以上がたった今、最大の強みが〝対応力の高さ〟である。その豊富な実績は、サンコーエンジニアリングのホームページを開いてみれば一目瞭然だ。多くの利用者でにぎわう図書館や体育館、社会福祉施設、保育所など、多岐にわたる施工事例が紹介されており、一般住宅から大規模な建築物まで幅広く手掛けている。
「お客様には個人の方もいれば、官公庁のクライアントもいますので、ご要望もさまざまです」。こう話す米田吉利代表がけん引するサンコーエンジニアリングでは、従業員の約半数が現場で作業にあたる職人たちだ。「一刻でも早く整備してほしい」「価格を抑えて対応できないか」など、顧客から寄せられる多種多様なニーズに、実践の中で磨いてきた技術力と設計力で対応している。
加えて、地域密着に特化し、タイムリーなサポートに力を入れている点も大きな特徴だ。サンコーエンジニアリングでは、修繕専門のサービス課を設置しており、水漏れや空調の不調など、トラブルが発生した際には、即座に駆け付けられる体制を整えている。設計・施工力に加え、建築後のアフターフォローの充実も、地域住民や地元企業、市町などからの確かな信頼を築くポイントになっている。
働き方改革にも注力
並行して、従業員満足度の向上にも力を注ぐ。その一環として新たに導入したのが、クラウドサービスによる業務管理システムの導入だ。自社で職人を抱えるサンコーエンジニアリングでは、社員一人ひとりが加賀を中心に県内各地のさまざまな現場で作業にあたっている。以前は、1日の業務が終了した後、工事の進捗状況などを日報にまとめるために会社に戻る必要があったが、現在は出先にいながらスマートフォンで報告できる。会社に寄らず自宅と現場を行き来する直行直帰ができるようになり、残業などの負担軽減につながったという。
ほかにも、週に休みが1日という企業も多い建築業界にあって10年以上前から完全週休二日制を取り入れ、リタイア後を見据えた退職金制度も整備している。長く働ける環境づくりに取り組んでおり、職場環境のよさは夫婦で働いている社員がいることからも分かる。
入社後のキャリアアップに向けた取り組みも活発で、特に資格取得サポートに力を注いでいる。建築業界では確かな技術を示す指標として多岐にわたる資格があり、サンコーエンジニアリングでは施工管理技士や建築設備士、ボイラー整備士などを取得した社員に資格手当を支給している。中には、資格手当が10月万円に達している社員もいるとのことで、スキルアップを目指す上でのモチベーションとなっている。
若手もどんどん前線へ
サンコーエンジニアリングは社内の風通しもよく、若手であってもどんどん仕事を任せてもらえる点も魅力だ。米田代表も自身の経験をこう振り返る。「20代後半くらいでした。規模の大きい社会福祉施設の設計から施工までを一人で担当しました。責任感はこれまでとは別もの。困難もいくつもあった。それでも、この時に感じたやりがいの大きさは忘れられません」。やる気と能力があれば、社歴や年齢に関係なく挑戦できる環境は、会社設立間もないころから続くサンコーエンジニアリングの伝統であり、しっかりと根付いた企業風土と言えるだろう。
加えて、ライフラインに携わる仕事ならではの強みもある。サンコーエンジニアリングの30年間の歩みを振り返れば、常に順風満帆だったわけではない。市場全体に冷や水をあびせた2008年のリーマンショックなど、景気の浮き沈みに翻弄されたこともある。「それでも仕事がゼロになることはありませんでした。生活に深く関わる分野だけに、これからも決してなくならない分野だと考えています」。米田代表はこう話し、地域密着で乗り越えてきた事業の柱に絶対の自信を見せる。
人間力は欠かせない
〝管工事業を通して社会に貢献する〟をモットーに、堅実に歩んできたサンコーエンジニアリング。これから歩んでいくビジョンについて、米田代表は、「変わらずに地域から必要とされる企業であり続けたい」と話しており、次代を担う新たな人材の採用にも積極的に取り組んでいく考えだ。
ならば、サンコーエンジニアリングが求めるのはどんな人材だろう。その条件として、米田代表が真っ先に挙げたのが、コミュニケーション力だ。「私たちが担うのは、あくまでも建物の一部にすぎません。お客様だけでなく、設計事務所や他の工程を担う職人さんなど、いろいろな人たちとの連携が不可欠です」。顧客の要望を聞いたり、スケジュールを調整したりするなど、あらゆる場面でコミュニケーションが欠かせない。
だからこそ、米田代表は、学生時代に人間力を磨いてほしいと強調する。「何も建築業界に限った話ではありません。技術は就職してからでも身につけられます。これからの時代、どんな分野に進んだとしても、AIにはまねのできない人間力が重要です。長期間の休みが取りやすいのも学生だからこそ。ぜひ、いろいろな経験を重ねてください」とメッセージを送る米田代表。新しく迎える人材とともに、これからも地域に必要なライフラインを守り続けていく。
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